TOUROU 蟷螂の間
こちらの部屋の床の間の壁紙は、かまきりの鎌を連想する模様を選んでいます。
蟷螂とは「かまきり」のことで、祇園祭の山鉾のひとつである蟷螂山は、「蟷螂の斧を以て隆車の隧を禦がんと欲す」という中国の故事にちなんでいます。
その起源は南北朝時代で、足利義詮軍に挑んで戦死した当町在住の公卿、四条隆資(1292~1352)の戦いぶりが「蟷螂の斧」のようであったことから、渡来人で当町居住の陳外郎大年宗奇が卿の死後25年目の永和二年(1376)、四条家の御所車にその蟷螂を乗せて巡行したのがはじまりといわれています。
そして、ちょうどこの節気の時期は「稽古はじめの日」という、昔から芸事も世界では、稽古はじめを六歳の六月六日にすると上手になる謂れがあります。
六を指で数えるとき、「6」はちょうど小指が立つので、「子が立つ」のは、縁起がよいから、ということもあるそうです。