AOYANAGI 青柳の間
こちらの部屋の床の間の壁紙は、春に芽吹いた青柳をイメージした色合いと風合いのものを選んでいます。
青柳(あおやなぎ)とは、青みを増した春の柳の葉のような強い黄緑色のことです。柳といえば枝垂柳で、春に柔らかい葉が煙るように美しいので春の季語とされており、街路や庭園、水辺などに植えられ、古くから霊力のある木とされてきました。枝垂柳のほか、枝が上に向かって伸びる川柳などもあります。
また青柳は古くからの色名で、元は平安時代の重色目(かさねのいろめ)に由来しています。ただし『青柳』の名は平安文学にも見られますが、衣の色名では登場していません。春風に揺れ動く柳の葉のような、優しくも力強さを感じさせる色合いで、同じ「柳」を色名に持つ「柳色」と比べると青みのある明るい緑色をしています。わずかな自然の変化も敏感に感じとる日本人ならではの観察眼に育まれた色です。
ちなみに、京都では柳小路と呼ばれる石畳の細い路地があります。
一時期は寂れかけていましたが、近年になって新しい飲食店などが増え、活気を取り戻しています。
早い時間からお酒を楽しめるお店も多いので、旅のひと時のお楽しみにどうぞお立ち寄りください。