GION 祇園の間
こちらの部屋の床の間の壁紙は、祇園社の朱色と祇園色街の紅色の壁にちなんだ色合いと風合いのものを選んでいます。
祇園は、祇園社があったことからその門前町として名付けられたと伝えられています。現在の八坂神社が昔は祇園社と呼ばれていました。それが、明治時代の神仏分離によって八坂神社と改称されました。
では祇園社は、なぜそのような名が付いたのでしょうか。祇園社、つまり現在の八坂神社に祀られている祭神は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。
素戔嗚尊は牛頭天王(ごずてんのう)と同体とされています。牛頭天王は、インドの祇園精舎の守護神です。
祇園精舎は、悟りを開いたお釈迦さまが説法を行った場所であり、弟子たちの仏道修行の場でもありました。
牛頭天王をこの地に祀ったのは、朝鮮半島の高句麗からやってきた伊利之(いりし)と伝えられており、これが祇園社の始まりだと言われています。社名が祇園社になったのは、祇園精舎と関係があることは容易に想像できるかと思います。