KANRO 寒露の間
こちらの部屋の床の間の壁紙は、寒露をイメージした色合いと風合いのものを選んでいます。
寒露は二十四節気の第17節目です。
「陰寒の気におうて、露むすび凝らんとすればなり也」という言葉が江戸時代に発行された暦便覧(こよみびんらん)にあります。朝、霧があたりに立ち込め、空気がひんやりし、息を吸い込むと喉がすうと冷えるような、陰の寒気が朝晩広がるころです。
朝晩の冷え込みはきつくなりますが、空気が澄んだ秋晴れの過ごしやすい日が多くなります。夜空を見上げると、より美しくきれいに輝く月が見られます。
東北地方ではそろそろ紅葉の時期を迎え、渡り鳥が忙しく飛び立ち始めるころです。
寒露の頃になったら、空を見上げてみてはいかがでしょう。これまでと違った、秋の清々しさと趣を感じる空に出会えるはずです。
日に日に寒さが増してくるこのころの京都は、少し山あいに入っての観光もお勧めです。
例えば周山街道を北へ向かって、北山杉の里として知られる中川など、市中観光では味わえない風景に出会えることが出来るでしょう。中川の宗蓮寺では、幻の花とも呼ばれる秋明菊が十月の中旬から下旬にかけて見ごろを迎えます。