HASU 蓮の間
こちらの部屋の床の間の壁紙は、ピンク色の蓮の花をイメージした色合いと風合いのものを選んでいます。
七十二候の「蓮始開(はすはじめてひらく)」、夏の夜、暗闇の中で蓮のつぼみがゆっくりとほころび、美しい花を咲かせます。そんな夏の夜の美しい営みを言葉にした七十二候です。
見る者を幽玄の世界へと誘う蓮の花は、朝の訪れとともに完全に開き、昼が過ぎるころには閉じてしまいます。そうやって3日ほど繰り返し花を咲かせたあとは、力尽きたように、そのまま花を開くことなく散っていきます。
そんな蓮の花言葉は「清らかな心」「神聖」。暑さが厳しくなる前の、涼やかな情景が目に浮かぶ綺麗な七十二候。
たった5日ほどの短い季節ですが、愛おしみ過ごすことができたらいいなと思います。
京都では法金剛院が「蓮の寺」と呼ばれるほど、蓮の名所として知られています。
見頃は七月。この頃に「観蓮会」が催され、早朝拝観が行われています。